熱中症対策で大事なのは睡眠だった!
あなたは熱中症対策をしていますか?
熱中症対策で一番に思いつくのは「水分補給」と「塩分摂取」ではないでしょうか。
実はそれ以上に予防として大事なのが『質の良い睡眠』なのです。
そこで今回は、熱中症とは何かということから、熱中症対策としてなぜ「睡眠」が大事なのかについてお話ししていきます。
こんにちは。
あなたのココロとカラダのお悩みを根本改善する究極の健康美容法
ナースYUKOの すごい睡眠 ディープスリープケアです。
全国各地で真夏日を記録する日も増えてきました。
本格的な暑さが到来する前にもかかわらず、熱中症で搬送されたとのニュースがきかれます。
はじめに、「熱中症とは」についてお話ししていきますね。
目次
熱中症って、なんだろう?
いつから「熱中症」って世にでてきたの?
「熱射病」「日射病」
という言葉のほうがしっくりくる年代の方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、「熱中症」という用語は、世界共通の疾病・障害分類であるICD(国際疾病分類)には明記されていないそうです。
初めて日本で「熱中症」という表現を用いたのは明治時代、かの有名な森鴎外(森林太郎)の著書なのだとか。
この森鴎外が使ったということと、耳新しい表現方法として、マスコミが好んで使用したことにより、2000年ごろから「熱中症」という言葉が世間で知られるようになったそうです。
「熱中症」という用語は長い間、きちんとした定義がなかったので、あいまいな使われ方をされてきました。
そのような経緯もあって、2008年に日本医学会が、「熱中症」とは
外部の気温の高さや影響を受け、自分の体温が高くなることによって引き起こされる症状の総称と定義しました。
では、熱中症とはどのようなメカニズムで起こるのでしょうか?
熱中症ってどうして起こるの?
熱中症は、
高い気温の中、
①汗をかくことで、身体の中の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れることと、
②体温の調整機能が正常に働かなくなることによって起こります。
②の体温調節機能について、もう少し詳しくみていきますね。
ふつう人のカラダは、つねに熱を作り出す一方、汗をかいたり、皮膚から熱を逃がすことで、体温の上昇を抑えています。
(環境省 熱中症マニュアルより引用)
体温の調節機能がうまく働かないで、体内に熱がこもり、体温が異常に上昇すると熱中症は起こるのです。
この『体温』というキーワードが『熱中症対策で睡眠が1番大事』につながるところなのですが。
その前に、いったい熱中症になると、どのような症状が引き起こされるのかについて先にお話ししますね。
熱中症になるとどのような症状がでるの?
めまい・顔のほてり
めまいや立ちくらみ、顔のほてりなどの症状が出たら、熱中症のサインです。
一時的に意識が遠のいたり、腹痛などの症状が出る場合もあります。
筋肉痛や筋肉のけいれん
「こむら返り」と呼ばれる、
手足の筋肉がつるなどの症状が出る場合もあります。
筋肉がピクピクとけいれんしたり、かたくなることもあります。
体のだるさや吐き気
体がぐったりし、力が入らない。
吐き気やおう吐、頭痛などが出る場合もあります。
汗のかきかたがおかしい
ふいてもふいても汗がでる、もしくはまったく汗をかいていないなど、汗のかきかたがおかしい場合には、
熱中症にかかっているおそれがあります。
体温が高い・皮ふの異常
体温が高くて皮ふに触れるととても熱い、
皮ふが赤く乾いているなどの症状も熱中症のサインです。
呼びかけに反応しない・まっすぐ歩けない
声をかけても反応しなかったり、おかしな返答をする。
体がガクガクとひきつけを起こしたり、まっすぐ歩けないときは、重度の熱中症です。すぐ医療機関を受診しましょう。
熱中症になりやすい人とは
高齢者
高齢者は体温調節機能が低下しているので、身体に熱がこもりやすいのです。
また、暑さやのどの渇きを感じにくいなど、身体が出しているSOSに気づきにくいのです。
子ども
特に乳幼児は、体温調節機能がまだ発達していません。
特に汗をかく機能が未熟なので、身体に熱がこもりやすく、体温が高くなりがちです。
暑くても、自分で水分を補給したり、服を脱ぐなどができないことも熱中症への危険を高めるのです。
下痢や二日酔いの人
下痢や二日酔いの人は体が軽い脱水状態のため、熱中症の危険が高くなります。
また、軽い脱水状態の時は、のどの渇きを感じにくくなるので、のどが渇いていなくても水分を補給することが大切です。
体調不良の人
疲労や風邪などの体調不良の時は、体温調節機能が低下しています。
また、熱中症はその日の体調に影響するので、寝不足の日や朝食を食べなかった日は、危険が高まります。
心臓疾患や糖尿病など、体温調節機能に関係する持病のある人も注意が必要です。
運動不足の人
運動をしているときは、比較的温度が低くても熱中症になることがあります。
特に運動不足の人は、汗をかく機能が低下しているため、熱中症への危険が高くなります。
肥満の人
肥満の人は、皮下脂肪が体内の熱を逃がすのを妨げるので、体内に熱がこもりやすく熱中症への危険が高くなります。
暑さに慣れていない人
暑さに対する体の適応は、気温の変化より遅れます。
暑さに慣れていない人や、暑くなりはじめの時期に熱中症の発生が多くなります。
熱中症は幼児や高齢者で起こりやすいことはよく知られていますね。
しかし、体力があり健康な人でも、命を落とされている方もいるのです。
なぜそこに『睡眠』が大きな鍵を握っているのかもう少し詳しくお話ししますね。
熱中症と睡眠の 実は深い関係とは
熱中症にかかった多くの方から
「暑くてあまり眠れていなかった」
「睡眠不足の状態が続いていた」
という言葉がきかれます。
睡眠不足や質の悪い睡眠(不眠)が熱中症のリスクを高める、ということが最近注目されてきているのです。
その理由は以下の2つが考えられています。
睡眠不足だと(深部)体温が上がりやすく、下がりにくくなる
睡眠不足の状態のときは、外気の暑さや運動によって、脳や内臓などの体の内部の温度(深部体温)が上がりやすくなります。
そして体温を下げようとしても 下がりにくくなるのです。
それは、自律神経の乱れが大きく関わっているのです。
ふだん私たちの体温は、自律神経の次のような働きによって調節されています。
メモ
体の内部の温度(深部体温)が上昇 外気温が低くなる
⇩ ⇩
血管を広げ、汗を出す 血管を縮める
⇩ ⇩
深部体温を下げる 深部体温を下げにくくする
睡眠不足の状態では、自律神経がのバランスが崩れることがすでにわかっています。
なので、睡眠不足の状態で 暑い環境や自分の体温が高くなると、体温調節がうまくできなくなり熱中症となるリスクが高まってしまうのです。
睡眠不足だと疲れやすくなる
睡眠中にはカラダと脳の休息とメンテナンスが行われています。
睡眠中には多くのホルモンが分泌され、傷んだ部分の修復がされています。
脳の休息は、睡眠でしかできません。
睡眠不足となると カラダと脳の休息とメンテナンスが不十分な状態ということになります。
そのため、疲れやすくなったり、体調不良となりやすくなるのです。
そうすると体温調節機能も低下してしまうため、熱中症のリスクが高まってしまうのです。
また、睡眠不足の状態が続いていると、自分で気がつかない間に肥満、心臓病、糖尿病の生活習慣病予備軍になっている可能性があります。
さて、もし熱中症になってしまったら?熱中症になっている人を見かけたら!
どうすれば良いのでしょうか?
熱中症かなと思ったら、どうすればいい?
涼しい場所へ移動しましょう
まずはクーラーが効いた室内や車内に移動しましょう。
屋外で、近くにそのような場所がない場合には、風通りのよい日かげに移動し安静にしましょう。
衣服を脱がし、体を冷やして体温を下げましょう
衣服をゆるめて、体の熱を放出しましょう。
氷枕や保冷剤で両側の首筋やわき、足の付け根などを冷やします。
皮ふに水をかけて、うちわや扇子などであおぐことでも 身体を冷やすことができます。
うちわなどがない場合はタオルや厚紙などであおいで、風を起こしましょう。
塩分や水分を補給しましょう
できれば水分と塩分を同時に補給できる、経口補水液を飲ませましょう。
なければ、スポーツドリンクなど手に入るもので構いません。
おう吐の症状が出ていたり意識がない場合は、誤って水分が気道に入る危険性があるので、むりやり水分を飲ませることはやめましょう。
救急車を待っているあいだにも、現場で応急処置をすることで症状の悪化を防ぐことができます。
熱中症は命に関わる危険な症状です。
甘く判断してはいけません。
熱中症で後悔しないために
いかがでしたでしょうか?
熱中症対策には「水分補給」「塩分摂取」が基本です。
がっ!
忘れてはならないのは「睡眠」なのです。
熱中症の場合は、その当日の睡眠も影響します。
普段はじゅうぶんな睡眠がとれているあなたでも 暑くて眠れない!という日もあるでしょう。
わかってはいるけど 忙しくて眠れない!そんな時もあるでしょう。
そのような あなたは、後悔する前に!
ナースYUKOにご相談くださいね。